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新専門医制、「がん」研修に支障も - 堀田知光・国立がん研究センター理事長に聞く

インタビュー 2016年1月19日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

2017年度の新専門医制度の開始まで1年強。その具体像が明らかになるにしたがい、幾つかの懸念の声が出ている。その一つが、がんなどの専門領域、疾患横断的な経験と知識が求められる領域の専門医のあり方だ。 国立がん研究センターでは昨年6月に単独で、さらには12月に6つのナショナルセンターの合同で、日本専門医機構に対し、専門医制度に対する要望書を提出している。がん研究センターの専門医研修の現状も踏まえ、要望書の内容などを、理事長の堀田知光氏にお聞きした(インタビューは2016年1月12日に実施)。 ――国立がん研究センターのレジデントの研修体制をお教えください。また新専門医制度により、どんな影響を受けるとお考えでしょうか。 国立がん研究センター理事長の堀田知光氏。 レジデントには正規と短期があり、いずれも条件は、臨床経験2年以上で、募集案内には「良性疾患を経験してから来てもらいたい」という旨を記載しています。正規は3年間のプログラムで、中央病院で年間30人程度、東病院で年間20人程度をそれぞれ採用。短期は希望により3カ月から2年間のプログラムで、中央病院では常時30人程度がいる状況です。 (卒...