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高額新薬「薬価を考慮して保険収載も」、日医・中川副会長

レポート 2016年4月7日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

日本医師会の中川俊男副会長は4月6日の定例記者会見で、財政制度等審議会財政分科会で社会保障費抑制のため、薬剤の在り方を見直す議論がされたことについて、「抜本的な薬価の見直しをすべき。患者を前にした医師としては辛いことだが、医療経済学的なことを考えながら医療を行う時代に入ってきたのかと思う」とし、薬事承認と薬価算定に係る厚生労働省内の議論の仕組みの変革が必要と指摘した。横倉義武会長は「高額薬剤を保険収載するために、市販品類似薬を対象外にするのは全く別の問題」と述べた。 4月4日に開催された財務省の財政制度等審議会財政分科会は、「薬剤を巡る状況」を議論した(資料は、財務省のホームページ)。日本赤十字社医療センター化学療法科部長の國頭英夫氏は「癌治療のコスト考察;特に肺癌の最新治療について」として、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(『肺がん治療でオプジーボを出来高算定』を参照)による医療保険財政への影響について問題提起。患者1人当たりの年間薬剤コストは約3500万円となり、対象患者が5万人の場合、年間1兆7500億円に達する可能性があると推計した。 横倉会長は会見の冒頭で、「安全性と...