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東大、論文不正疑惑の第二弾受け予備調査

レポート 2016年9月5日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京大学は9月1日、論文不正疑惑を質す匿名の告発文を受け、予備調査を開始した。東大は8月にも、同じ差出人の匿名の告発文を受け取っており、予備調査を実施中だ(『東大、医学系4教授、11の論文不正疑惑を予備調査』を参照)。 告発文は8月29日付けで、医学部と分子細胞生物学研究所(分生研)の2人の教授の研究室の計11の論文不正疑惑を指摘。東大本部に郵送で到着したのは8月31日、9月1日付けで受理した。受理日から、予備調査を行い、原則1カ月以内に本調査に入るか否かを決定する。 告発文は、本文と研究資金リスト、画像データ等の問題点を指摘した資料を合わせ、計38ページ。問題視している論文は、医学部教授4本で、掲載誌はNature communications、Scientific Reportsなどで、掲載時期は2015年と2016年。分生研教授7本で、掲載誌はNatureが3本、Scienceが2本、Cellが1本などで、掲載時期は2005年から2015年にわたる。 「改ざん、捏造が疑われる画像データ」「統計的な根拠の存在が疑われる杜撰なデータを含んでいる」と告発文は指摘。いくつかの問題について...