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医師が急性白血病になって考えたこと - 村上智彦・ささえる医療研究所理事長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2016年9月23日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「専門医の役割は、他職種に“任せる”こと」「急性期、専門的医療の集約化が不可欠」「キュアにおいてこそ、ケアが必要」……。 医療法人社団ささえる医療研究所理事長の村上智彦氏は、2015年12月に急性白血病を発症したものの、自宅で療養生活を送るまでに回復した。骨髄移植を受けた北海道大学医学部附属病院の無菌病棟での入院期間は154日に及んだ。 村上氏は財政破たんした夕張市の旧夕張市立総合病院(現夕張医療センター)の再建に取り組んだことで、その名を知られる。今は北海道で、「ささえるクリニック岩見沢」などを経営、地域医療を展開する。急性白血病の経験は、とても辛い時期があったものの、今の日本の医療を改めて考える契機になったという(2016年9月5日にインタビュー。計5回の連載)。 ――骨髄移植に成功し、今年8月23日、入院から154日目で退院されました。 急性骨髄単球性白血病が分かったのは、2015年12月の初めのこと。今年3月からは北大病院に転院して、今年6月15日に骨髄移植を受けました。無事、骨髄が生着し、今は自宅で訪問診療や訪問介護を受けながら、2、3週間に1回くらいの頻度で北大病院の外来に...