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入院患者の光熱水費負担拡大、賛否分かれる

レポート 2016年10月12日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は10月12日、療養病床の65歳以上の入院患者の光熱水費負担額を1日320円から370円に引き上げるほか、現在徴収していない65歳未満の入院患者から徴収するなど、入院時の光熱水費に関する患者負担の見直しについて議論したが、賛否は分かれ、結論を出すには至らなかった(資料は、厚生労働省のホームページ)。 一方、介護保険の「補足給付」と同様の考え方で、医療保険でも「金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担」を導入する是非について議論したが、医療者や患者の立場だけでなく、保険者の立場の委員からも「時期早尚」との声が相次ぎ、慎重な検討を求める意見が大勢だった。 入院時の光熱水費に関する患者負担と、金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担についての検討は、2015年6月の「骨太の方針2015」で、「負担能力に応じた公平な負担、給付の適正化」の観点から提言された。2016年末までに結論を得て、法改正が必要な見直しを行う場合は、2017年の通常国会に法案提出する予定になっており、引き続き社保審医療保険部会で検討する。 10月12日の社保...