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類似薬効比較方式、「比較薬と外国平均価格調整に問題」

レポート 2017年2月23日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

中央社会医療保険協議会薬価専門部会(部会長:西村万里子・明治学院大学法学部教授)は2月22日の会議で、薬価制度の抜本改革に向けて、類似薬効比較方式について議論した。日本医師会副会長の中川俊男氏は、同方式で用いる比較薬選定の在り方と、外国平均価格調整において米国の薬が含まれている点を問題視、同方式の抜本的見直しを主張した(資料は、厚生労働省のホームページ)。 中川氏は、ドナルド・トランプ米大統領が、米国内の医薬品の価格を引き下げる一方、海外では高い価格で販売するよう、米製薬企業に求めているとの報道も引用。二国間協議になる懸念も呈し、米国の情勢に翻弄されることのないよう、「スピード感を持って議論をしなければいけない」と強調した。中川氏は1月の同部会でも、同様の主張をしていた(『“米国外し”を要望、外国平均価格調整の参照国』を参照)。 日医副会長の中川俊男氏(右)は、米国の政治情勢もにらみつつ、薬価制度の抜本的見直しを急ぐ必要性を強調。 類似薬効比較方式、論点は二つ 類似薬効比較方式は、類似する効能効果の薬が既収載されている場合に、既収載品の薬価を基に、新規収載品の薬価を設定する方式。(I)...