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「医療行為と刑事責任」の関係、厚労省研究開始

レポート 2017年3月10日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は3月10日、「医療行為と刑事責任」に関する研究に着手、同日にその「準備会」を開催した。座長は、東京大学法学部・大学院法学政治学研究科教授の樋口範雄氏が務め、医療や司法の専門家ら10人前後で構成、近日中にもう1回開催し、2017年度からの本格的な研究につなげる。医療事故が業務上過失致死罪に当たるのか否か、当たる場合にはどんな医療事故が該当するのかなど、刑法の本質に踏み込んだ研究になる見通し。厚労省医政局医事課によると、異状死体の警察への届出を定めた医師法21条とは別問題として、研究を進める。 準備会は厚生労働科学研究として開催。2017年度からの本格的研究に備え、過去に医療事故で刑法211条に定める業務上過失致死罪に問われた判例、関連の研究、海外の事例などの収集が目的だ。樋口氏のほか、日本医師会常任理事の今村定臣氏、虎の門病院顧問の山口徹氏、東京大学大学院法学政治学研究科教授の佐伯仁志氏のほか、弁護士、裁判官OB、検事OB、警察OBらがメンバー。10日は、樋口氏が医事法関係、佐伯氏が刑法の専門家の立場から過失論について概説したほか、自由討議などを行った。オブザーバーとしては、...