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「医師主導の管理型」の医療から脱却を - 坂根みち子・坂根Mクリニック院長◆Vol.6

スペシャル企画 2017年4月22日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――勤務医として、また育児と家事をしながら仕事を続けてきた女性医師として、さらに現在は開業医という経営者の立場として、医師および医療者の勤務環境についてのお考えを改めてお聞かせください。 私は勤務医時代、医師不足だとは思っていても、仕事の2割程度は効率化できると思っていました。 例えば、以前は電子化されていなかったので、X線撮影すれば、そのフィルムを探しに行ったり、指導医や他科にコンサルテーションを求める際も、その先生の居場所を探すところから始まります。今では違いますが、私が大学病院に勤務していた1999年頃は、点滴も医師の仕事でした。さまざまな書類作業も、山のようにありました。その上、特段用事はなくても、だらだらと医局に残っていたり……。 看護師のプロとしての力を使い切っていないとも感じていました。細かいことまで医師に指示を仰いでくる。もっと任せれば、看護師は独自に考えて行動するようになるはずです。しかし、日本の医療は、非常に医師主導の管理型。 それは患者さんに対してもそうです。私の娘が数年前にスウェーデンに留学した際、現地の医師を受診し、ステロイドの内服薬を処方された時のこと。医師...