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「在宅と救急」の在り方巡り、300人が議論

レポート 2017年7月23日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

日本在宅救急研究会の第1回シンポジウム『在宅医療は患者の急変に耐えられるか?』が7月22日に東京都内で開かれ、約300人が参加し熱心な議論を繰り広げた。研究会は、「在宅患者が急変増悪したときに生じる問題を在宅医療に関わるスタッフと救急医療に関わるスタッフとが同じテーブルについて検討することで、在宅患者にとって“本当の良き医療”を構築」することを目的に今年5月に設立した。 『高齢者にとって“本当の良き医療”とはなにか?患者の目線で考える』と題して特別講演を行った、東京大学大学院人文社会系研究科死生学・応用倫理センター上廣死生学・応用倫理講座特任教授の会田薫子氏は、実例を基に医療者がどのような対応をすべきかを議論。脳梗塞で寝たきり、経鼻チューブを頻繁に抜く85歳の患者(生命予後:数年)に対して、家族が胃ろう造設に反対しているケースでは、(1)経鼻栄養の継続、(2)家族を説得して胃ろう造設、(3)ポートを増設して中心静脈栄養、(4)終末期なら末梢点滴――考えられるとした上で、看護師が患者の「人生のエピソードを探索した」ところ、コーヒーが好きだったということから、(5)好きなコーヒーで氷のかけ...