1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 全日病会長「本当にひどい経営状況」、実調に見解

全日病会長「本当にひどい経営状況」、実調に見解

レポート 2017年11月13日 (月)  高橋直純(m3.com編集部)

全日本病院協会の猪口雄二会長は11月10日、東京都内で記者会見し、2018年度診療報酬改定の基礎資料となる「第21回医療経済実態調査(医療機関等調査)」について、「本当にひどい状況。(診療報酬改定に当たっては)「自足できる程度には評価してほしい」と訴えた(『一般病院の損益マイナス4.2%、過去3番目の悪さ、2016年度改定後に悪化』を参照)。 今後の中医協で全日病として発言することになっているが、「それまで待てなかった」(猪口会長)として、実調結果に対する見解を示した。一般病院を中心に経営状況は悪化しており、原因としては人件費の伸びが大きいと分析。人件費の伸びは国公立の2.6%に対し、国公立以外では1.7%と差が開いている。損益差額は国公立を除く病院では0.1%のプラスだが、黒字確保のために人件費が伸び悩んでいる可能性が示唆された。利益確保が困難になっており、「民間では、赤字だと銀行から金が出なくなり、存続に関わる」と説明。持続性を確保できる報酬上の評価が必要であると要望した。 会見する猪口雄二会長(右から二人目)...