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「医師少数区域」勤務、「働き方改革にも逆行」とけん制

レポート 2018年4月25日 (水)  水谷悠(m3.com編集部)

国立大学附属病院長会議は4月24日に定例記者会見を開き、通常国会で審議が行われている、「医師少数区域」で一定期間勤務した医師を厚生労働大臣が評価・認定するなどの 「医療法及び医師法の一部を改正する法律案」について、常置委員長の山本修一氏(千葉大学医学部附属病院長)は「へき地には小規模な自治体病院が点在している。勤務環境の過酷な病院を放置して、そこへ半ば強制的に配置するのは、働き方改革にも逆行する」などの意見が出たと述べてけん制した(国会審議は、『「医師少数区域」勤務に「経済的インセンティブ」検討』を参照)。 山本修一氏 この問題については同日の常置委員会で最も議論が白熱したといい、名古屋大学医学部附属病院長の石黒直樹氏も、医師派遣の環境整備機能を有する地域医療支援病院の管理者を、認定医師等にすることを義務化するとの規定について、「勤務医のキャリアパスを考える上で大きな影響がある。勤務医全員が管理者になりたいわけではないが、医師少数区域での勤務経験がなければ、結果として管理者となる道が閉ざされるのでは、デメリットになる」と述べ、慎重な検討を求めた。また、「医師少数区域」の定義についても、...