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離島医療・保健実習、医学生全員が必修 - 長崎大学◆Vol.1

スペシャル企画 2018年6月11日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

医師不足・偏在対策の一環として、2008年度以降、全国の大学医学部が「地域枠」を設置、定員数は年々増加し、2017年度では医学部入学定員9420人のうち、1676人を占める。「地域枠」を生かすには、単に入学定員枠を設けるだけでなく、卒前・卒後の教育、研修をいかに行うかがカギとなる。シリーズで各大学の「地域枠」の現状をお届けする。 その第一弾は長崎大学。同大は、「地域枠」か「一般枠」かを問わず、地域医療教育を医学部の1年生から実践しているのが特徴。2004年度から長崎県と五島市の寄附講座として「離島・へき地医療学講座」を開講し、離島での活動拠点として「離島医療研究所」を設置したのがきっかけだ。日本で最も離島が多い都道府県である長崎県。その地域医療を支える立場として、離島の保健医療の各施設を臨床実習の場とするほか、実習を実のあるものにするための“予習”として、1年次から保健医療福祉の各施設での体験学習、症例検討などを重ねる。学内の歯学部と薬学部に加え、福祉系人材養成の長崎純心大学の学生との共修に取り組んでいることも注目点だ(2018年6月1日に取材。全3回の連載)。 「長崎大学は『地域枠』...