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「地域枠の入学生、学力低い」は誤解 - 小林誠一郎・AJMC委員会委員長に聞く◆Vol.1

スペシャル企画 2018年7月1日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

全国医学部長病院長会議の「地域における医師養成の在り方に関する調査実施委員会」が、文部科学省の委託研究として実施した「地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告書」がこのほど公表された。 医師不足対策として2008年度から増加した「地域枠」については、「学力が低いのではないか」「奨学金を返還して、卒後の義務履行を果たさないケースがかなりの数に上るのではないか」などの指摘もある。しかし、地域枠を有する大学医学部・医科大学を対象に実施した調査では、これらの懸念を払拭する結果が示された。同委員会委員長を務める、岩手医科大学副学長の小林誠一郎氏に、調査概要をお聞きした(2018年6月11日にインタビュー。全2回の連載。報告書は全国医学部長病院長会議のホームページ)。 ――まずこの研究を実施した経緯をお教えください。 本研究は、全国医学部長病院長会議が文部科学省から委託を受け、2015年度から3年間の事業としてスタートしました。2008年度から始まった地域枠の入学制度について、実効性はどの程度あるのか、どんな問題点があり、どのように改善につなげればいいかなどを明らかにするのが目的...