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総合診療専門医、「若手の1割」を期待 - 草場鉄周・日本プライマリ・ケア連合学会理事長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2019年5月5日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――ただ、総合診療の専攻医数は、今一つ、伸び悩んでいます。 1000人、1500人などのレベルで爆発的に増えるとは、実は思っていません。日本のプライマリ・ケアは従来から地域の診療所や病院のさまざまな診療科の医師達が担ってきたのが事実ですので、総合診療専門医に代表されるような総合診療、プライマリ・ケアの専門家が日本の中でプライマリ・ケアを提供する主体であったとは言えないからです。現状でも多くの地域では同じ状況が続いています。ですので、医学生や研修医から見ても、日本で総合診療専門医として活動する将来イメージがなかなか持てず、「総合診療専門医の道に進んで本当に大丈夫か」というのが本音だと思います。 ただ潜在的に、専門研修に進む若手医師の恐らく1割くらい、800人程度は、総合診療という方向性にシンパシーを持っているのではないか、という感触を持っています。キャリアに対する不安感、周囲の方からのいろいろな意見を乗り越えて総合診療を選ぶ専攻医の数が、まずその半分の400人あたり、そして近いうちに800人までは伸びてほしいですね。 「内科12カ月、救急科と小児科が各3カ月になってしまったので、総合診療...