1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 財政審、増加医療費の半分「政策的に対応可能」

財政審、増加医療費の半分「政策的に対応可能」

レポート 2019年4月24日 (水)  岩崎雅子(m3.com編集部)

財政制度等審議会(会長:榊原定征・経団連元会長、東レ相談役)は4月23日、分科会で社会保障改革について議論し、財政審が近く取りまとめる建議(意見書)の方向性に関して委員からおおむね賛同を得た(資料は、財務省ホームぺ―ジ)。医療分野では、高額医療に対する保険給付範囲の見直しや、地域医療構想の推進に伴う医療提供体制の適正化などが重点項目に掲げられた。 同省が提出した資料では、現在の社会保障制度に対して「給付と負担のバランスが不均衡の状態に陥っており、制度の持続性を確保するための改革が急務」と警鐘を鳴らした。医療費に関しては、「高齢化と高度化等で国庫負担が急増」し、「医療費・介護費の伸びを放置すれば、雇用者の実質賃金の伸びは抑制される」と指摘している。 医療費の増加の理由として同省は、高齢化の影響は「半分程度」だと説明。残り半分の要因としては、「新規医薬品等の保険収載」、「医師数、医療機関数の増加」、「診療報酬改定」、「高額な医療へのシフト」──などが考えられ、「政策的に対応できる余地がある」として、要検討を求めた。 (2019年4月23日「財政制度審議会財政制度分科会」資料) 財政審は、今...