1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 33歳男性医師「無念の過労死」と謝罪、長崎みなとメディカルセンター

33歳男性医師「無念の過労死」と謝罪、長崎みなとメディカルセンター

レポート 2020年7月10日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

33歳の男性医師(A医師)が過労死し、遺族が長崎みなとメディカルセンターを運営する地方独立行政法人長崎市立病院機構に損害賠償と未払いの時間外労働の割増賃金を求めた裁判で7月10日、和解が成立した。同機構理事長の片峰茂氏は、同日に開いた記者会見の冒頭、「発展途上の医師として、多くの可能性を残したまま、無念の過労死という最期を遂げられたA医師の御霊に、心からお詫びを申し上げます。同時に、ご家族の中心を突然失い、それ以来、想像を絶する悲しみと困難に直面しているご遺族に、長期にわたる裁判という困難を強いてきたことも含めて、心よりの謝罪を申し上げます」とお詫びの言葉を述べるとともに、医師の働き方改革に取り組む決意を示した(『「例がない誠意ある態度」日本医師ユニオン、長崎みなとMC和解で』も参照)。 和解は、謝罪とともに一審判決を確定し、医師の働き方改革などを履行する内容。医師の過労死事案では、医師が業務遂行に関する広範な裁量や自ら健康保持義務を負っていることなどから、病院側の損害賠償を認めても、過失相殺し、賠償金が減額されるケースが多い。 これに対し、2019年5月27日の長崎地裁判決では、A医...