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「専門医認定せず」、都道府県の同意なき地域枠離脱防止策

レポート 2020年7月17日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は7月17日、医道審議会医師分科会医師専門研修部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)に対し、従事要件が課されている地域枠医師等について、離脱防止のため、都道府県の同意を得ずに専門研修を開始した者については、日本専門医機構の専門医認定を行わない方針を提案、了承を得た。認定する場合も、都道府県の了承を得ることを必須にする。7月中にも都道府県の地域医療対策協議会に諮り、意見を聞いた上で国として同機構に正式に要請、2021年度専門研修開始分から適用される見通し(資料は、厚労省のホームページ)。 医師不足対策として、2008年度以降、医学部の地域枠は増加。2020年度研修開始の専攻医の場合、地域枠制度利用者は973人で、地域枠離脱者は15人(1.5%)。日本専門医機構の専門研修システムでは、「地域枠」であるかどうかを自己申告する欄があるが、「いいえ」と回答したのは11人、「未登録」4人。15人のうち、都道府県の同意を得た離脱者は9人だが、同意を得ない離脱者も6人いた。2019年度の736人中、29人(3.9%)からは減少したものの、離脱防止は完全ではない。 (2020年7月1...