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地域枠「卒直後9年間以上、従事」で定義、2022年度から

レポート 2020年9月1日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は、8月31日の医師需給分科会(座長:片峰茂・長崎市立病院機構理事長)で、医学部の「地域枠」を、「卒直後より当該都道府県内で9年間以上」という従事要件を課すなどと定義して2022年度から運用することを提案、了承を得た。奨学金貸与の有無は問わない。これまで曖昧だった地域枠・地元出身者枠の定義を明確化し、医師の地域偏在解消につなげる実効性の高い施策にするのが狙い。 併せて地域枠離脱を防止するため、入学時に離脱条件を明示したり、離脱防止対策の好事例を都道府県間で共有するなどの対策も講じる。厚労省がこの3月に公表した調査では、2008年度以降の地域枠離脱者は4.6%で、「希望する進路と不一致のため」が理由のトップだった((『医学部地域枠を厳格に運営、「別枠方式、地対協で協議」に限る』を参照。資料は、厚生労働省のホームページ)。 地元出身者枠の中でも、従事要件を課された地域枠の方が、卒後に当該都道府県に定着する割合が高い。今後は、地元出身か否かを問わず、(1)卒直後より9年以上、(2)都道府県のキャリア形成プログラムに参加――という従事要件を課す場合を「地域枠」とする。 (2020年8...