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目標金額3000万円、「がん予防PJ」寄付金で臨床研究、東大基金

インタビュー 2021年4月13日 (火)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

 インターネットを介して不特定多数の人々から、少額ずつ資金を調達するクラウドファンディングが盛んになってきており、東京大学が運営する「東京大学基金」も広く一般から寄付金を募っている。現在、「がん予防プロジェクト」(プロジェクト設置責任者:久米春喜・泌尿器科教授)の資金集めが行われている。設置責任者の久米教授と研究代表者の山田大介講師に研究や資金集めの現状などを聞いた(2021年3月8日にインタビュー)。  研究は「前立腺針生検陰性例に対するナフトピジルによる前立腺がん発生頻度の低下効果に関する前向き無作為化比較研究」。プロジェクトでは「積極的ながん予防法の確立に向けて」と題して、支援を呼びかけている。 久米教授と山田氏(右) ――本研究の目的、概要を教えてください。 山田:ナフトピジルは前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療に用いられている薬ですが、あらゆるがん種においてがん細胞の発生を抑制する効果が期待されています。過去の後ろ向き研究(今までの症例を調べる研究)では、ナフトピジルを服用した症例において前立腺がんの発生頻度が50%減少したという研究...