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医事紛争の裁判は医療従事者の言動で起きている-福井大学名誉教授寺澤秀一氏らに聞く◆Vol.2

インタビュー 2021年5月14日 (金)  若井憲(m3.com契約ライター)

福井大学名誉教授・寺澤秀一氏(本人提供) ――医学生はOSCEではどのように評価がされますか。また、そのためにどのような授業をしていますか。 林 病院実習に出て恥ずかしくない最低限度のマナーと知識や技術を身に付けるということで、評価は全国全て同じにならないといけません。公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)があり、そこから派遣された人間が全ての大学が同じレベルで国家試験として取り組まれているかを評価しています。授業のコマ数や教える内容の基準は決まっていますが、その進め方については各大学の裁量で行えます。 ――今回、出版された『模擬患者とつくる医療面接-話せる医療スタッフをめざして-』には、「良い医師を育てるためには良い模擬患者をどう育てるのかが大切」と書かれていますが、良い模擬患者を育てるために行っていることは。 寺澤 どうしたら一番良い模擬患者に育つのかということを、氏家先生と一緒に考えて、OSCEの医療面接試験が終わった後、アンケート形式で模擬患者らには医学生に直接言えなかったことを書いてもらい、学生らにも面接のときに模擬患者に直接言えなかった...