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アウトブレイク対応「やらない選択肢はなかった」- 永寿総合病院看護部幹部に聞く◆Vol.2

インタビュー 2021年5月10日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【永寿総合病院看護部幹部に聞く】(2021年4月16日に取材。文中、敬称略) ・高野ひろみ氏(副看護部長) ・武田聡子氏(看護部科長) ・松尾晴美氏(看護部科長)――本書を読むと、直面する問題、苦労を一致団結して一つ一つ解決していった様子がうかがえます。なぜそれが可能だったとお考えですか。武田 やるしかなかった。「こんな風になってしまったものを、何とか元に戻すしかない」という気持ちでした。松尾 それをせざるを得なかったのです。やらないという選択肢はなかった。現場を守るのはスタッフなので、そのモチベーションをいかに維持するかを日々考えていました。スタッフは、「訳が分からなかった」ところもあるかもしれません。――本を読んで初めて「こうだったのか」と理解する。高野 当時は朝と夜の1日2回、幹部が出席する会議がありました。毎晩、東京都や保健所などからの情報・指示が感染制御部経由で看護部に下りてきたので、どう対応するかを話し合っていました。その結果を朝8時半から始まる会議で皆に伝え、夜の会議ではその1日の振り返りを行う日々でした。ですから私たち科長以上のクラスは、「どこから、どんな指示が出...