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慣れてきた頃に増える「研修医・専攻医の異変」

オピニオン 2021年6月13日 (日)  志賀隆(国際医療福祉大学救急医学主任教授/同大学成田病院救急科部長)

 医療従事者へのワクチン接種が進む一方、一般の方への接種はまだまだこれから。会食などが制限されたまま今年も夏を迎えます。この時期は4月に入職した研修医や専攻医の先生のメンタルが不安定になりがちです。以前、お伝えした「オネショ」(オ=起きられない、ネ=眠れない、シ=身体症状、ヨ=抑うつ)に注意が必要です。コロナ禍でさまざまな自粛が求められている中、どのようなメンタルケアが求められるのでしょうか。 慣れてきた頃が危ない  オリエンテーション⇒病棟配属⇒当直開始などがあって段々と業務に慣れてきた研修医・専攻医が6月頃に段々と元気がなくなることがあります。特にローテーションの変化があると、それによって環境と人間関係が変わるので要注意です。  プログラム側も初めの1年間はそれぞれの性格・体力・価値観・目標などがよくわかりません。そのため2~3年一緒にいたらできるであろう「細かい調節」がなかなかできないのです。それもあり、私たちは専攻医の4月のローテーションは自病院の自部門としています。それは、同期同士の人間関係の構築、部門の上級医、看護師などのコメディカルスタッフとの関係性を築いてもら...