医師の労働時間とは何か（1）

記事への実名コメントを募集。働き方改革について意見を寄せてください。 コメント投稿へ進む 労働時間の上限規制 　医師の働き方改革に関する医療法改正が成立し、2024年4月から勤務医にも時間外労働時間の上限規制が適用される。医師の特性を踏まえて、一般の労働者よりも高い上限が適用されることとなる。法律が許容する時間外労働の上限は、一般の病院では年間960時間である。 これには、大きく分けて２つの例外がある。一つは、地域医療確保の観点からやむを得ず当面、長時間労働となる医師のいる医療機関（B病院〔B水準の指定を受けている病院〕）で、当面年間1860時間とされる（「地域医療確保暫定特例水準」という）。もう一つは、臨床研修医・専攻医が研修を受けたり、医師登録後の臨床従事6年目以降の医師が、高度技術を習得したりする医療機関（C病院）で、こちらも当面年間1860時間とされる。 医師の労働時間とはなにか 　2024年4月に向けて、労働時間短縮の取組を進めることが求められるが、とにもかくにも法律上の上限に全ての医師の労働時間を収めなくてはならない。まずは、管理者は正しく勤務医の労働時間を...