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バイト先待機で労働時間上限が超過傾向、10大学病院調査

レポート 2021年7月2日 (金)  水谷悠(m3.com編集部)

 副業・兼業先での待機時間によって、2024年度に始まる時間外・休日労働の上限を超過する――。10大学病院を対象にした「医師の働き方改革の地域医療への影響に関する調査」で、こうした傾向が浮かび上がった。7月1日、厚労省の「医師の働き方改革の推進に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部長)に厚労科学特別研究事業の結果を報告した研究代表者の裴英洙氏(慶應義塾大学健康マネジメント研究科)は「勤務実態に合わせた方策を今一度考えていただくべきだと思う。詳細な実態把握を、本腰を入れてやっていくことが必要だ」と述べた(資料は同省のホームページ)。 調査は2020年12月7日から12月20日にかけて、地域、国公私立、医師偏在指標の上位・下位が偏らないように選んだ10大学病院を対象に、各病院で長時間労働の医師が多いと考える2~3の診療科を選定、計26診療科で実施。大学病院を主な勤務先とする医師に、副業・兼業先も含めた1週間の勤務状況を申告してもらって調べた。大学病院での勤務は宿日直中の待機を含み、副業・兼業先の勤務は待機を含む場合と含まない場合で分析した。有効回答数は531人で、うち大学院生...