「クビになっても大丈夫、医師免許さえあれば」 -杉浦氏×竹口氏◆Vol.3
スペシャル企画
2021年8月1日 (日)
聞き手・まとめ:小川洋輔(m3.com編集部)、橋本佳子(m3.com編集長)
竹口:大きい組織の意思決定に関連して、伺いたいことがあります。 私、医師を介在せずに郵送検体のPCR検査をやるのが、実はかなり怖かったんです。弁護士を通して疑義照会をかけても結構分からないところがあって、最終的には大学院生として基礎研究をやっているし、社会に役に立つのであればいいやと思って踏み込んだんです。 国立国際医療研究センター(NCGM)みたいな巨大かつ公的な組織が、なぜ行政検査の枠外のPCR検査に迅速に切り込めたのでしょうか。杉浦:まず「SB新型コロナウイルス検査センター」は当然、登録衛生検査所の指定を取っています。その上で、ここでの検査はHIVで言うとスクリーニングの位置付けにしています。だからここでは確定診断はしない。必ず医療につないで、そこで確定診断をするということが大前提でやっています。 NCGMについて言うと、この組織は独立行政法人で、国立の研究所とは位置づけが異なります。自由度はある程度あり、組織の考え方次第で意外といろんなことができます。 ソフトバンク(SB)グループの事業を手伝うに当たっては、もちろんNCGMの関係者の全員が賛成したわけではありません...
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