在宅医と救急医は「別の惑星の知的生命体」?-小豆畑丈夫・小豆畑病院院長に聞く◆Vol1
インタビュー
2021年7月24日 (土)
聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)
青燈会小豆畑病院(茨城県那珂市)院長で、日本在宅救急医学会発起人・理事の小豆畑丈夫氏がこのほど、『在宅医療の真実』(光文社新書)を上梓した。本に込められた想いや、日本在宅救急医学会の取り組みなどを聞いた(2021年7月2日にインタビュー。全2回の連載)。
――救急医でありながら、在宅に関心を持つようになったのはどのような経緯でしょうか。
私の実家の病院(青燈会小豆畑病院)は外科医の父親が1980年に開設した病院で、昨年設立40周年を迎えました。開院当時は茨城県那珂市で唯一の入院機能を有した病院で、42床の小さな急性期病院でした。その後、地域の需要に応じて、訪問診療、療養病棟や老人保健施設、特別養護老人ホーム、小規模多機能施設と役割が拡大していきました。病院に通っていた患者さんが年齢を重ねて来られなくなってしまったら訪問診療、訪問看護を始めて、それから急性期の病床だけでは高齢の患者さんに対応しきれなくなって、老人保健施設や小規模多機能型施設を作ってと、その地域に必要なものをやり続けた40年間でした。
子どもの時から父がやっていることを隣で見ていたので、明確なきっかけがあって在...
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