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東京医大元理事長「病院長になり加点頼まれる機会増えた」

レポート 2021年7月16日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

 助成金事業に関して便宜を得るために文部科学省幹部の息子を不正に合格させたとして贈賄罪に問われている東京医科大学元理事長の臼井正彦被告は7月16日、東京地裁(西野吾一裁判長)で行われた被告人質問で、入試委員に就いた2000年頃から大学ぐるみで縁故者に対する加点が行われており、自身が特定の受験者に加点を求める機会は2003年に病院長に就いてから増えたことを明かした。元文科省科学技術・学術政策局長の佐野太被告の息子に対しても「文科省の人だから」と10点の加点を提案したことを認めたが、助成金事業との関係は改めて否定した。 検察側は事件の背景にある東京医大が行っていた加点について質問。臼井被告が入試に関わり始めた2000年に既に加点が行われていたのかを尋ねた。臼井被告は「そんなに多くはないがあったと記憶している」と述べ、自身は「病院長になってから(親族への加点を)頼まれることが多くなった」と積極的に関与していった過程を説明した。2008年に学長に就いてからは加点を主導する立場となった。 こうした加点の理由は「ある程度便宜のようなことをすれば、大学の運営に寄与できると考えた。『これだけ寄付が必要...