小児外科医が開業、クリニック名はどうすべきか
オピニオン
2021年9月5日 (日)
松永正訓(松永クリニック小児科・小児外科 院長)
一般の方には馴染みの薄い小児外科。開業するときに迷ったのが、クリニックの名称だ。医局のOBで開業医となった先生は何人かいるが、全員が大人も子どもも診療していた。だが、ぼくは早くから子どもだけを診ると決めていた。※前回の記事はこちら
「こどもクリニック」というと…
先輩の先生方に「なぜ、大人も診るのですか?」と聞いてみると、まず、ぼくより上の世代の小児外科医は一般外科の経験も豊富で成人の診療に自信があること、それから小児だけを対象に診療すると十分な売り上げを出せないと言っていた。
いや、それは逆のような気がする。子どもに特化した方が、保護者は安心して受診するのではないか。ぼくは医局OBで最初の小児専門クリニックの開業医になったのだった。幸い多くの方が受診してくれているので、この判断は間違っていなかったと思っている。
問題はクリニックの名前だった。第一候補は「松永こどもクリニック」。しかし、なんだか照れください。「こどもクリニック」と聞けば、優しくニコニコしたお医者さんが出迎えてくれるイメージだ。だけど、ぼくは小児外科医。これまでさんざん子どもの胸や腹を開いてきた。「小...
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