長期処方「リフィル処方箋」でなく「分割調剤の延長」で対応を‐日本薬剤師会常務理事・有澤賢二氏に聞く◆Vol.3
インタビュー
2021年9月30日 (木)
大西裕康(m3.com編集部)
――2022年度の診療報酬改定では、長期処方の在り方も焦点の一つになると思います。健康保険組合連合会が導入を求めている「リフィル処方箋」も論点ではないでしょうか。 呼称は別にして、定期的な服薬状況の確認などの経過観察・フォローアップを可能にする体制を担保した上で、再使用可能な処方箋様式の在り方は検討すべきです。5月20日に公表した政策提言の中にも盛り込みましたが、高齢化の進展などで慢性疾患の患者さんは増え、長期処方が増えています。その傾向はコロナ禍でさらに顕著になってきています。30日や90日を超えて、場合によっては180日という方もいらっしゃいます。そういう方々に対し3カ月、半年と、医療的な介入もフォローアップもなしでは、安定していた状態が変化していても機会を逃してしまう可能性が生じます。我々としては、「分割調剤の延長」と「処方箋様式の改良」を求めていきたいと思っています。――日薬の主張は、例えば90日処方の場合、30日ごとなどの定期で、服薬指導などのフォローアップがあるようにする、という理解でよろしいでしょうか。 そうですね。30日処方を3回分、というのではなく、現状の90日処方の...
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