同居家族の2次感染、2回接種で64%減、広島県調査
レポート
2021年9月17日 (金)
小川洋輔(m3.com編集部)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の家庭内感染が増える中、広島県が9月16日の厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(座長:脇田隆字・国立感染症研究所長)で、同居家族に対するワクチン2回接種の有効性が64.2%とするデータを報告した。県内の8月の感染者の同居家族のうち、未接種者は37.7%、1回接種者は27.9%が感染した一方、2回接種者は13.5%にとどまった。脇田座長は「全国のデータではないが、統計学的に有意差があり、2回接種すると家庭内感染を防ぐ効果があると言える」と評価している。 広島県は8月の広島県保健所管内の感染者752人の同居家族1840人の感染や接種状況を調査した。全体では591人(32.1%)が家庭内で感染していたが、ワクチンの2回接種者379人に限ると、感染したのは51人(13.5%)にとどまった。
(広島県がアドバイザリーボードに提出した資料)
厚労省の報告によると、8月1日~9月13日に感染場所が特定できた3~18歳の感染者のうち、7割以上を家庭内感染が占めている。多くの地域で学校が再開した9月に限っても、学校...
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