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「変異しづらい部分に作用」、GSKのコロナ治療薬「ゼビュディ」特例承認

レポート 2021年9月27日 (月)  大西裕康(m3.com編集部)

 厚生労働省は9月27日、グラクソ・スミスクライン(GSK)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬「ゼビュディ点滴静注薬500mg」(一般名:ソトロビマブ)を特例承認した。対象患者は「重症化リスク因子を有する軽症から中等症Ⅰの患者(酸素投与を要する患者を除く)」で、既に特例承認を得て医療現場で使われている中外製薬のCOVID-19治療薬「ロナプリーブ点滴静注」(カシリビマブ/イムデマブ)と同じ。一方、作用機序が異なり、ロナプリーブが2種類のモノクローナル抗体でウイルスを抑えようとするのに対し、ゼビュディは1種類のモノクローナル抗体がSARS-CoV2の変異しづらい部位に結合し、中和作用を示すと考えられているため、変異株に強い可能性がある。また、ゼビュディは1バイアル1人分のため、1バイアル2人分かつ2つの薬剤を混入する工程があるロナプリーブに比べ、医療現場での利便性が高いと言えそうだ(資料は、厚労省ホームページ)。異例の超迅速対応 同日18時に始まった薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が特例承認を了承した直後に、厚労省が特例承認を行うという、異例の超迅速対応だった。第二部...