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新型コロナの対応は「損している」気分なのか-COVID-19座談会(神奈川編)◆Vol.7

スペシャル企画 2021年10月28日 (木)  聞き手・まとめ:岩崎雅子(m3.com編集部)、橋本佳子(m3.com編集長)

──第3波の教訓から、第4波に備えて作った仕組みを教えてください。阿南:これ以上はないだろうという6個の政策を打ちました。物理的な病床拡大は限界があるので、効率的な運用という軸も入れて考えました。 病床拡大では、各病院に依頼して病床を1.5倍まで増やし、なんらかの形で新型コロナと関わり受け皿となる病院を県内の病院の60%まで広げました。効率的な運用では、悪化する蓋然性が高い人だけを入院させるスコアリングの仕組みを全県で運用して入院数を半減させたほか、出口でも回復から10日経過した患者を受け入れる病床を増やして転院させる仕組みを作り、転院先とのマッチングシステムを作成しました。  また、病床確保については0~4の5段階のフェーズを作り、フェーズごとに各病院が個別に持つ病床数を決めて協定を結びました。さらに病床数に関する目標の数字や現在持っている数字を認定医療機関の間ではフルオープンにすることで、「自分の病院ばかりが新型コロナ対応をして損している」という不満が起きないようにしました。第3波の時は県全体としての目標のみで各病院で持...