「新型対策は迅速かつ的確な情報入手と伝達がカギ」◆Vol.21
スペシャル企画
2009年6月16日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
新型インフルエンザ感染患者の国内1例目が確認されたのが、兵庫県神戸市。神戸市医師会では、従前から新型インフルエンザについては対策を講じてきたが、発熱外来などの医療体制、PCR法による検査、マスクや抗インフルエンザウイルス薬などの不足問題、さらには新型インフルエンザ関連の情報収集・分析・伝達体制など様々な問題に直面した。今後予想される第二波、あるいは強毒型のH5N1型新型インフルエンザの流行などに備えるために、同医師会では6月12日に「新型インフルエンザ検証委員会」を設置、議論を進めている。9月をめどに報告書をまとめる予定だ。 神戸市医師会の理事で、新型インフルエンザの対応に当たる中神一人氏への取材を基に、現時点で明らかになっている問題点などを数回に分けて連載する。 「新型インフルエンザへの対応に追われた約1カ月間は全く休みはなく、夜まで会議を重ねた。体重が4kgも減った」と語る、神戸市医師会理事の中神一人氏。 「神戸市医師会では、2003年のSARS、2004年京都の養鶏場で流行した鳥インフルエンザなどの際も検討を重ねており、2008年11月には新型インフルエンザ対策会議を設置した。以...
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