1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「5件すべてが対象」、産科医療補償制度が9月に初の認定

「5件すべてが対象」、産科医療補償制度が9月に初の認定

レポート 2009年10月22日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

2009年1月からスタートした産科医療補償制度で9月28日、計5件が初めて認定された。この5件はそれまでに申請されたすべての事例であり、補償の対象外とされた事例は今のところない。 同制度は、分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児への補償を行うとともに、原因・分析を行う制度。医療者の過失を問わない無過失補償という日本初の制度だけに、その運営状況が注目されている。 以下、日本医療機能評価機構(以下、評価機構)の産科医療保障制度運営部への取材を基に、申請・審査の状況のほか、加入状況、保険財政などの観点から現況を紹介する(本制度の概要は同機構のホームページを参照)。 1.申請・審査の状況 本補償制度は、年間500-800件の補償を行うことを想定して保険料などが設定されている。 補償の対象となるのは、「満1歳の誕生日から満5歳の誕生日までの間に申請」が原則だが、極めて重度の脳性麻痺として診断が可能な場合は、「生後6カ月以降に申請が可能」となっている。補償の対象は2009年1月以降の出生児なので、早ければ今年7月に申請が出てくる可能性があった 実際には最初の申請があったのは、8月中旬以降。審査は、ま...