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高血圧治療に地域差の視点を、1万人スタディ開始

レポート 2009年11月13日 (金)  伊藤 淳(m3.com編集部)

「JAMP研究は高血圧ガイドラインに地域差の視点を加える可能性がある」と語る、自治医科大学の苅尾七臣氏。 高血圧の分野で注目されている研究の一つが、自治医科大学循環器内科学主任教授の苅尾七臣氏が2009年1月から開始している、「日本人における自由行動下血圧追跡研究(Japan Ambulatory Blood Pressure Prospective Study:JAMP研究)」だ。 近年、家庭血圧測定をはじめ、非医療環境下における血圧測定の意義が重要視されている。2008年秋に改訂された高血圧治療ガイドライン(JSH2009)でも、「自由行動下血圧と家庭血圧測定には診察室血圧測定と同等か、それ以上の臨床的価値があると評価されることが多い」と記載されている。 しかし、24時間自由行動下血圧測定(ABPM)は日本で2008年4月に保険適用となったばかりであり、わが国におけるエビデンスは十分とは言えない。そこで苅尾氏が始めたのがJAMP研究。苅尾氏は「本研究によって高血圧ガイドラインに地域差の視点が加わる可能性がある」と述...