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「大学病院は、国立も私立も死んでいる!」-山形大・嘉山氏

レポート 2009年12月10日 (木)  村山みのり(m3.com編集部)

嘉山孝正氏(山形大学医学部長) 11月27日の中医協において、委員の嘉山孝正氏(山形大学医学部長)は特定機能病院の現状について、約30分にわたりプレゼンテーションをした。中医協でこうしたヒアリングを行うのは異例のこと。 嘉山氏は、特定機能病院が担っている医療とそれに必要な人員、収支の実態などについて解説し、「2010年度、8割の大学病院が赤字になる。このままだと大学病院は倒産する。それを避けるためには、特定機能病院の入院料を0.5倍増、DPC係数を1.9にして、2996億円(医療費総額の0.88%に相当)増やすことが必要」と訴えた。 (嘉山氏の資料はこちら:『医療の最後の砦の現状』) 「大学病院の低い人件費でも手術は赤字」 プレゼンテーションの冒頭で、嘉山氏は日本の医療が世界的に非常に高いレベルであることを紹介。また、特定機能病院が、高難易度の手間のかかる医療を最後の砦として行っている現状について、データを示しつつ、「難しい医療を大学病院が赤字覚悟で背負っている」と強調した。例えば、山形大学では、脳腫瘍の開頭手術でも、患者と話をしながら、言語機能を確認しつつ行う、覚醒下脳手術を実施して...