レセプト審査の格差、手数料の開きを問題視◆Vol.2
レポート
2010年4月23日 (金)
橋本佳子(m3.com編集長)
厚生労働省の「審査支払機関の在り方に関する検討会」の第2回会議が4月22日に開催され、社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会(国保連)へのヒアリングが行われた。両者に共通していたのは、効率化を進め、レセプトの審査手数料の引き下げに努力していることを強調した点。また審査体制の充実に取り組み、審査の地域間格差などの是正にも力を入れている実態も紹介された。 支払基金の場合、「請求点数1万点当たりの原審査査定点数」(2009年9月審査分)を都道府県別に見ると、最高の大阪(0.284%)と最低の宮崎(0.071%)では、0.213ポイントの開きがある(全国平均は0.177%)。委員の間からは、そもそもの割合が低いため、この差異の意味を問う声もあったが、「一番の問題は、地域間格差ではなく、支払基金と国保連の格差。この格差は、国民が等しく医療を受けることをゆがめる構造になっている」(斉藤寿一・社会保険中央総合病院名誉院長)との指摘もあり、「審査の差異」是正の必要性が改めてクローズアップされた。 さらにレセプト1枚当たりの手数料は、支払基金の場合は2001年度の118.2円から2010年度は...
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