「東京ルール」、当初より低めの実績、その理由は?
レポート
2010年9月9日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
搬送先が容易には決まらないなど、「救急搬送困難事例」に対応するために、東京都が2009年8月31日からスタートした、「救急医療の東京ルール」。当初は年間搬送件数の約6%、最大1日100件程度がこの「東京ルール」の対象になると想定されたが、2010年7月1カ月間の実績では1日平均39.1件であるなど、当初予想よりも少ないことが明らかになった。 なお、「東京ルール」の実施8医療圏で、2009年9月から2010年2月までの半年間に、「5回以下」の照会で受け入れられたケースは97.5%と、その前年同期の96.2%よりも増加していた。 「東京ルール」とは、都内の12ある二次医療圏ごとに、「地域救急医療センター」(固定、もしくは地域の病院の当番制)を設置、原則中等症以下の救急患者で、「5回以上」もしくは「20分以上」照会を行っても搬送先が決まらない場合、同センターが調整などを行う仕組み(詳細は、都のホームページを参照)。 2009年8月31日は7医療圏で開始、地域の体制が整った医療圏から順次取り組んだため、全医療圏でスタートしたのは2010年7月のことだ。スタートが遅れた地域があるのは、「地域救急...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。