脳死下臓器提供、医師の提示と家族の申し出はほぼ同数-日本臓器移植ネットワーク医療本部長・小中節子氏に聞く◆Vol.2
レポート
2010年10月4日 (月)
聞き手・村山みのり(m3.com編集部)
小中氏によると、臓器提供について医師が提示・家族が申し出る事例はほぼ同数。「主治医は、患者が重篤で助からないということを、家族が受け止めた様子を見ながら話しているようです」 --臓器提供という選択肢は、通常どのようなタイミングで提示されますか。また、医師・家族どちらから切り出すことが多いのでしょうか。 医師からの提示と家族からの申し出は、これまでの事例ではほぼ半々です。タイミングについては、医師から提示する場合、基本的にはすぐに説明することはないようです。医師が病状を説明し、助からないのだなということを、家族が現実のこととして理解されてから話されています。重篤な場合は、主治医が日々状態の説明をするので、家族の受け止められる様子を見ながら、今の状況であれば話しても大丈夫だろう、と判断されていると思います。 家族から申し出る場合、理由は書面による意思提示がある、以前そのような話をした、この人ならそうしたと思う、一部でも生き続けてくれれば支えになる、社会の役に立てば、など色々です。これらについては、臓器移植法改正前後での変化はあまりありません。これまでの法改正を巡る様々な議論や報道などを通し...
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