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外来再開で1000人もの患者が来院、気仙沼市立病院

スペシャル企画 2011年3月22日 (火)  星良孝(m3.com編集部)

甚大な震災被害を受けた宮城県気仙沼市。この地域の医療を支える、気仙沼市立病院で3月22日、震災以来初めて従来の時間帯で外来が再開した。初日は患者がおよそ1000人殺到、病院に長い列ができる状態となった。被災地の外来ではどんな患者が受診し、これから注意すべき疾患は何だったのだろうか。 「私自身は通常50人ほどを診療するが、今日は100人強の診療を行った」と1日を振り返る内科医長の相澤宏樹氏に状況を聞いた。 内科、脳神経外科など薬処方のみ 気仙沼市立病院は気仙沼港の近くに位置するが、丘の上に位置するため津波の打撃を受けなかった。相澤氏は、「病院の1階でも浸水しては診療に支障が出たと思うが、病院の上り口、1階のぎりぎりまでで波が止まった」と地震直後を語る。 地震発生からは救急患者のみを受け付けてきたが、外来患者を受け入れられるようになったのは、人的、物的な支援が集まり、体制が整ったことが大きい。もっとも、外来を再開したといはいえ、初日から従来通りの診療を行ったのは、小児科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、歯科といった患者数が比較的少ない診療科だ。内科や脳神経外科、泌尿器科などの外来患者が多数に上る...