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QIで医療、医師の質向上、聖路加国際病院

レポート 2011年7月18日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

7月14日に開催された第61回日本病院学会で、聖路加国際病院院長の福井次矢氏は、「医療の質の評価と改善」というテーマで会長講演を行い、同院における100以上のクオリティー・インディケーター(QI:Quality Indicator)を使った医療の質向上の取り組みで、一定の成果を挙げている現状を紹介した。福井氏は、「QIには、Quality IndicatorとQuality Improvementの二つの意味がある」と説明、QI活用の重要性を強調した。 例えば、「HbA1cが7.0%未満(JDS6.6%未満)にコントロールできている患者」の比率は、2004年には31.0%から、2010年には49.1%に増加。医師別に、コントロールできている患者比率や処方薬の種類などのデータを出し、個別に改善を指導するなどの取り組みが奏功しているという。 そのほか、「急性心筋梗塞患者の退院時処方」でβ遮断薬を投与した患者の割合は、2004年は15.6%だったが、2010年には84.0%に増加。入院患者の転倒・転落発生率は、2004年は2.13‰だったが、2010年には1.53‰に減少。患者からの投書のう...