70～74歳の自己負担、2割への引き上げ検討

10月26日の厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会（部会長：遠藤久夫・学習院大学経済学部教授）で、「社会保障・税一体改革成案」で打ち出された「70～74歳の自己負担割合の見直し」と「医薬品の患者負担の見直し」について議論。前者については、法律の本則では一部負担金が2割であることを踏まえ、現行では1割に減額されている負担を2割に戻すべきという意見が多数を占めた。後者については、「医薬品の患者負担を市販医薬品の価格水準も考慮して見直す」方針が打ち出されていたが、反対意見が続出した。 70～74歳の一部負担金は、2008年4月から2割に引き上げることが予定されていたが、現在は毎年約2000億円の予算措置により1割に抑えられている。厚労省の「高齢者医療制度改革会議」の2010年12月の「最終とりまとめ」でも2割に戻すことを提言、「社会保障・税一体改革成案」では、当初は2割に戻すことが盛り込まれたが、最終的には「自己負担割合の見直し」との表現にとどまった。 2割を支持したのは、保険者や患者の委員。健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「2008年の制度改正で、70～74歳は2割にした。国会...