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医師を煩わせる診断書、事務が代行登録◆Vol.2

スペシャル企画 2012年8月22日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

医師による事務作業の負担軽減に積極的に取り組んでいる大学の一つが、東京慈恵会医科大学附属病院だ。 慈恵医大では、2012年度から診断書等の文書、DPC様式1、手術室における手術関連情報、がん登録について、医師の代わりに事務員が院内システムに登録(以下、代行登録)する仕組みを順次スタートさせている。 「慈恵・認定医療事務養成コース」で使用するテキスト。慈恵医大で独自に作成した。369ページにも及ぶ。 院内で発行する文書の中で、最も多く約3割を占めるのが、患者が各生命保険会社に提出する診断書・証明書。年間の発行件数は1万件を優に超える。事務員の研修などの準備を進めながら順次拡大し、2012年度末までにその4割を事務員が代行登録することを目標にしている。 またDPC病院が診療報酬を請求する場合、「様式1」という書類の作成が必要になる。その数は年間約2万7600枚。第1ステップとして、この8月から5病棟で事務員による代行登録を開始、2012年度末までに25病棟すべてで代行登録の体制を整える予定だ。 事務部長の植松美知男氏は、「DPCの様式1の作成に、医師一人当たり平均約6~10分かかっている。...