レセプト情報、「営利利用はNG」と日医
レポート
2012年10月5日 (金)
橋本佳子(m3.com編集長)
日本医師会は10月4日、記者懇談会を開催、レセプト情報などの患者情報が営利目的で使われかねない現状への懸念を呈するとともに、現在検討されている医療等分野の情報の利活用と保護に関する個別法で、厳罰化などで対応する必要性を指摘。さらに、9月に厚生労働省の検討会がまとめた「医療等分野における情報の利活用と保護のための環境整備のあり方に関する報告書」に盛り込まれた「医療等ID(仮称)」について、「報告書は、医療等ID(仮称)の創設を提言しているわけではなく、まだ注意しなければいけない論点が多々ある」(石川正己・日医常任理事)との見解を示し、慎重な検討を求めた。 石川正己・日医常任理事は、「日医認証局」が地域連携における個人情報保護に有用だとした。 石川氏は、地域がん登録などの公衆衛生や研究などの目的で、匿名化したレセプト情報を活用することは問題ないとしたものの、製薬メーカーや生保・損保会社などが営利目的で使うことには、「反対」と明言。現行の個人情報保護法には、「グレーゾン」の部分があり、レセプト点検を請け負う株式会社のレセプトデータの流用などが問題視され、厚労省は今年8月に、「事務連絡」を出し...
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