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10以上の施設で臨床研究、血液出生前診断

レポート 2012年11月14日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

日本産科婦人科学会は11月13日、都内で「出生前診断―母体血を用いた出生前遺伝学的検査を考える―」と題してシンポジウムを開いた。関係学会や臨床研究実施機関の担当者、障害者団体の代表者らが出席し、会場は数百人の市民やマスコミで埋めつくされ、関心の高さを伺わせた。母体血を用いた出生前診断の臨床研究には10以上の施設が参加する見込みで、同学会は、今回のシンポジウムの内容も踏まえて、12月中に、「出生前に行われる検査および診断に関する見解」を改訂し、検査対象やカウンセリング指針をまとめる方針を改めて示した。 今回の臨床研究の実施機関の一つ、国立成育医療研究センター周産期センター長の左合治彦氏は、母体血による出生前診断に関し、「精度99%」と報道されていることについて、ダウン症などの染色体疾患の罹患率の低さが陽性的中率の低下につながることを説明した上で、「必ず羊水検査などによる確定診断が必要」と強調した。カウンセリング体制については、検査前後に約30分実施するカウンセリング終了後に、アンケートで進める考えを示し、「カウンセリング内容や施設基準の基礎資料を作成する」と研究手法を説明した。その上で、...