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石巻の医療体制、復旧は6~7割止まり

スペシャル企画 2013年3月5日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

石巻市医師会長の舛眞一氏。震災後、会員間のメーリングリストを整備するなど、医師会としての災害対策の見直しも進めているという。 「石巻市医師会の会員の診療所は、震災前は73あった。8人は被災したが、新たに5人が開業した。日常診療についてはほぼ震災前と同じくらいに復活した。一番の問題は救急医療の体制。被災した石巻市夜間急患センターは再開したものの、患者数は半数程度にとどまり、石巻赤十字病院に救急患者が集中してしまっている」(石巻市医師会会長の舛眞一氏) 「診療所は90%程度が戻った。しかし、入院については厳しい状態で、石巻赤十字病院の病床稼働率は高い状態が続いている。急性期医療だけでなく、亜急性期、慢性期、在宅、介護までも含めて、医療圏全体でシームレスな医療体制をどう組むかが課題。また心のケアへの対応も重要で、医療機関に出向く気力もないほど、精神的にダメージを受けている被災者もいる。うつやPTSDの方の拾い上げと対応も課題」(石巻市立病院院長の伊勢秀雄氏) 石巻市立病院院長の伊勢秀雄氏。被災して診療不能となった同院は、仮診療所で診療中だ(『佐久総合から石巻に拠点を移したわけ』を参照)。 東...