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「お任せします」の結果、医療訴訟◆Vol.9-2

医師調査 2014年11月12日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

【医療過誤、訴訟リスク、訴訟】 ・医療過誤が起きてしまった患者がおり(500gの子どもに口からい入れたシリコン製の胃チューブで胃穿孔・腹膜炎が起こってしまった)、所属の医長が毎日、院長や患者の家族との面会のために、引っ張り出されていた。医師だけでなく、病棟全体に無気力感が漂った。そもそも、定床をオーバーしていたのに、無理して引き受けた患者(新生児)で医療過誤があってから、「精神論で仕事をするのはやめよう」と思い、勤務医を辞めるきっかけとなった。 ・不良患者のお話。傷病手当などで生活していた患者に退院を勧めたのがきっかけで、「訴える」「新聞社にネタとして売る」などと脅された。若かった私には随分ストレスだった。 ・「お任せします」と言われて治療に臨み、手術の結果が悪く、訴訟。少額の示談で済んだが、このような状況では命に関わる疾患を治療する医師がいなくなってしまう。 ・原因不明のショック状態で救急車で担ぎ込まれた中年の男性に対して、末梢血管確保困難なため、IVH catheter留置を試みるも、局所麻酔(キシロカイン)のみで心停止に陥り、医療裁判に持ち込まれそうになった。 ・喘息重積発作で救...