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重症心不全用「ハートシート」、1476万円

レポート 2015年11月18日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は11月18日の総会で、ヒト(自己)骨格筋由来細胞シートである「ハートシート」(テルモ)の保険償還価格を了承した。治療に要するシート代(5枚分)は計1470万円に上る(資料は、厚生労働省のホームページ)。 「ハートシート」は、既存の標準治療で効果不十分な、虚血性心疾患による重症心不全の患者が対象。2014年11月施行の医薬品医療機器法に基づく再生医療等製品の扱いで、5年間の「条件および期限付き承認」となった第一号として、今年9月に製造販売承認を取得した。5年間の推定適用患者数は、123人。本シートを使用する全例について評価を行う。 使用に当たっては、日本心臓血管外科学会ほか、関係3学会が連携して作成した「ヒト(自己)骨格筋由来細胞シートの使用要件等の基準」を満たすことが使用条件。同基準は、人員設備基準を定めたもので、「実施医基準」として心臓血管外科学会の専門医であることが求められる。 「ハートシート」は、患者から骨格筋と血清を採取、細胞を培養するまでの「Aキット」(679万円)と、実際に患者に用いるシートを...