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「増収のために不要な検査」は事実か-横浜地裁判決を詳報◆Vol.1

レポート 2017年5月3日 (水)  高橋直純(m3.com編集部)

横浜市戸塚区の国立病院機構横浜医療センターで十分な説明なく、不必要な心臓カテーテル検査をされたとして、女性患者(入院時69歳)が機構側に計156万円の損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁は2月23日、計30万円の支払いを命じた。 女性は医師らが「増収のために不必要な心臓カテーテル検査を行い、辻褄を合わせるために虚偽の病名をつけた」と訴えていた。患者側、病院側はともに控訴せず原審判決が確定した。果たしてどのような理由で、横浜地裁は病院側に賠償を命じたのか。地裁判決を詳報する。Vol.1では、事案の概要と、患者、病院双方の主張を整理する。 「増収のために不要な検査」は事実か-横浜地裁判決を詳報◆Vol.1 CT後に心臓カテーテル検査をすることの是非-横浜地裁判決を詳報◆Vol.2 損害賠償金30万円、患者の自己決定権を侵害-横浜地裁判決を詳報◆Vol.3 ■原告:入院時69歳の女性 ■被告:国立病院機構、および当時の院長と心臓血管外科に勤務する医師2人 ■事案の概要 総腸骨動脈瘤の疑いがあるとして、独立行政法人国立病院機構横浜医療センター(以下、被告センター)に検査入院した女性が、入院後のCT...