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「小説家になるために内科医になった」―医師で小説家・知念実希人氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2018年11月4日 (日)  長倉克枝(m3.com編集部)

――小説はエンターテインメントであると同時に、メッセージを伝えたいという作家もいらっしゃいます。先生は小説を書くにあたり、どのようなスタンスでしょうか。 僕が小説を書くのは、エンターテインメントが全てです。楽しませたい。ただ、そのためには、自分の経験したものと、そうではないものでは、全然リアリティが違います。僕にとって医療現場は最もリアルに描ける世界です。それで、医療現場をモデルにしたエンターテインメント小説を書くことが多いです。 ――先生は子供の頃からミステリーをはじめとした小説が好きでよく読まれていたということですが、そこから小説を書かれるようになった経緯をお伺いできますか。 もともと小説を読むのがすごく好きでした。ただ、実家が医師の家系で、僕は4代目の医師なんです。曾祖父、祖父、父、僕、弟、伯父、いとこが医師です。だから医師になるのは当たり前という世界で生きていたので、リアルな将来像は医師、というのがあって、それとは別にリアルじゃないというか、夢として小説家になりたいというのがありました。 ――医師になる前もずっと小説を書かれていたのでしょうか? いえ、ずっとは書いていないです。...